本、雑誌、コミック小説 男性作家  [47]
昭和40年代の東京。 経理事務所に務める並木春夫の前に、新採用のプログラマー・古河希代子が現れる。 古河に婚約者がいると知りながら、彼女に惹かれてゆく並木。 いつしか、二人は交際を始める。 …… |
30年ぶりに行った同窓会で、同級生だった親友の死を思い出す。 自分の薄情さを認識する一方、そういう自分もまた許す事で自分自身との新たな和解が始まる。
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東日本大震災によって、パンドラの箱はその封印を解かれた。 被爆しながらも、真実を知らされていない住民たち。 次々と姿を現す原子力ムラとその勢力。 そしてその勢力に抗うアキラをはじめとした若者たち。 彼らに待ち受ける運命とは〜……福島出身にして福島在住の著者だからこそ編み出すことのできた一大長編小説の完結編。
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人類の文明社会と謎めいた異界の結び目を解く、和風シュールレアリズムの金字塔!「樹」「村」「地図」「女」「蝶」「文字」などのキーワードを鏤めた、日本文学史上稀有の夢幻小説集。 ページを開く読者は現実と幻視の溶解現象を疑似体験する。
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一億年後、あなたはヒューマノイドとして復活する。 ペンギンから進化して地球上に高度な科学技術文明を築き上げるペギ類。 彼らが人類など絶滅哺乳類再生の担い手となる。
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健蔵と妻・信子は、友人である玲子・春奈と共に、二週間の予定でスペイン旅行に出かけた。 初日のマドリード王宮庭園で引ったくりに襲われ、信子が常用していた精神安定剤が入ったバッグを奪われる。 旅程の進行に伴い信子の精神状態が悪化し、遂に最終日の二日前にマルベージャで医師の診察を受けるに至る。 健蔵は予定した旅行を無事終わらせ、信子を日本へ連れ帰るために奮闘する一方、四人の間にある微妙な人間関係のもつれとも闘うこととなる。 スペインという美しくも刺激的な環境に誘発された個性のぶつかり合いと狂気の中に人間存在の根源を垣間見る異色の小説。
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幕末の動乱期を舞台に、フランス語通訳・武者清吉郎、十五代将軍・徳川慶喜、フランス軍人・ブリュネらを中心に活写することにより、敗者ながらも懸命に責任を全うしようとした幕臣たちの苦闘を描いた新歴史小説。
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『天国とは坊主の領分だ。 それを犯すとは審判が必要だろう。 判定は辛うじて免れた。 最悪はトドメを刺されたのだ。 人間が生きて行く過程で、人間とは生命の延長線だが、しかし、勇気の要ることだ。 必要な悪を見習うより、勇気を試して合点した方が得だ。 必要な心胆は焼き芋でもビタミンは豊富だ。 人間はビタミンにならなければいけない。 その事は裏地が大事である。 魔王は天国も地獄にしてしまう。 魔物の住処だ。 人間の立ち入る暇はない。 しかし、魔物も勇気を必要とし、悲願に涙する。 願望から栄えた魔物の正体は、天国と地獄に咲く。 やはり器が大事である。 年輪を重ね、風雪に耐え、偲び難きを凌いで、器を手に入れる。 雪が落ちても天国だ。 人間は立ち止まる勇気が必要だ。 地獄とは忝ない。 』作者より |
かつてアメリカの若きエンジニアたちが築いたベンチャー企業・インプレックス社。 このボストン近郊のハイテク会社は、現在ドイツの巨大資本に買収され、 社名をブリッツベルグに改めている。 会社を立ち上げた若者が次々と去るにつれ、 社内の古き良き風土はもろくも崩れてゆく。 そんな中、草創期のインプレックス社を知る 日本の商社マン・山本が、再びボストンの地に赴く。 …… |
日本に未曾有の被害をもたらした東日本大震災。 福島第一原子力発電所は巨大地震と大津波に襲われ、電源喪失、メルトダウン、水素爆発が発生。 そこで露呈したのは、原発事故の真実をひたすら隠し、放射能に晒されている福島県民に犠牲を強いてまで原発事故被害を小さく見せようとする原子力ムラを中心とした勢力の姿だった。 原発労働者として働き、被曝して死んだ父を持つアキラを中心に、屈強な若者たちが立ち上がり、今、利権を貪る巨悪に鉄槌を下す。
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『アメリカの会社』の著者・河清真実氏の第二作。 原稿用紙650枚の長編小説。 昭和40年代初頭の東京大学キャンパス、主人公・芳賀真人はマルクス主義者・野島明子と出会う。 野島を慕いながらも、彼女の共産主義思想に反発する芳賀。 二人は手紙を交換することになるが…… |
相原恭介26歳は、ふと目にしたヴァイオリン教室のチラシが気になり、早速申し込んだ。 そこで知り合った妖艶な女性、愛川響子との夢のような日々は、恭介にとって真の大人になるためのレッスンだった。 妖艶な女性達と織りなす艶やかな官能小説6編、真っすぐな男性の気持ちを赤裸々に綴った恋愛小説2編、男の生きざまを生々しく描いたハードボイルド1編を含む短編集、第1弾! |
『枯れ栄え衰えに盛る。 白髪はたぎりを魅せている。 衰えること衰弱の如し。 栄えある一生は、やがては萎む。 そこに繁栄があり、栄華を奏でる。 雪が粉雪となり、人間の事情が違うようだ。 やがては萎む行いに栄華を夢見るのだろう。 そして現実に立ち戻り、逆境を常とする。 人間の逆境は峠を迎えた。 紅葉と色褪せても、人間が描いた道のりは遥かに遠い。 逆境を宗として、立ちはだかる困難に事情をさす。 企てる人間の多さに雪は深々と雨を降らせる。 また紅葉は見頃だ。 そして雪国に消え、何も無かったかのように振る舞うのである。 雪は散り、俳句は敗れ、惜敗を跡にする。 古城からは人間が、生涯を描いたかのようだ。 常に雪は降っている。 深々と深みを増している。 』作者より |
東京の大手・大日銀行グループの総帥・鬼村平蔵の命を受け、大阪の中堅・不動銀行へ出向することとなった宮山冴子。 それは、かつて高校生の冴子をもてあそんだ不動銀行副頭取・檜山丈太郎との因縁の再会を意味していた。 同じ頃、冴子の父・花田鉄三の経営するおもちゃ工場が不動銀行から融資停止の宣告を受ける。 鉄三の衝撃的な死。 そして妹・繭子との再会。 冴子は不動銀行を牛耳る檜山への復讐を誓う。 …… |
スター性について考えて見ました。 すると、手乗り文鳥など小鳥と、蛇など野獣と思い付くのは身近かな動物です。 スコップをアイドルにしたり、武器を手にする心境を告白したりと、アイドルのスター性と身近かな動物達との共有が、即ちアイドルと呼べるスターだ。 狸では大人しく、幽霊やらを持ち出しましたが、狸と呼べるのは自分の中の鼓だ。 ポンポコポンと狸の腹が煮えくり返る。 化けるにも、狸では嘘に化けた。 大きな嘘が付きたいな。 それで人間を誑かし、狸と添い寝だ。 私は狸であるよ。 身近かな題材から取りましたが、今まで自分は何をしていたのだろう。 この世は夢の中であり、醒めたらいけないのだ。 夢の続きを見る為に、狸に身を窶し、ポンポコお腹を叩いている。 ポンポコポーンと遠くに聴こえる。 今日も又、旅だな。 遠くにカラスが騒いでいる。 この旅は長くなりそうだ。 三本松までカラスの通り雨だ。 ネオンが眩しいぜ。
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河清真実氏による第9作。 大手商社鷹島商事の関連会社のIT系専門商社、鷹島エレクトロニクスに勤務する山本にも、偶にアメリカ以外の国に出張する機会が与えられることがあった。 1980年の初夏イギリスのベンチャーである、インスペクト・オートメーションを訪問する機会が与えられたのが、そのひとつであった。 そこで彼が見たものは〜 |
人権の尊重と、人類の救済を目的とした宗教の行いは、人類の救済するところとなる。 人類の救済は、目的と範囲を絞り、救済だけでなく、未曽有の人災まで視野に入れた。 宗教の行いは、人間を助け、排斥から身を守り、人間の良からぬ願望を足掛かりに据えた。 手掛かりはある。 しかし、人災だけに問題が多い。 それを、どうするか今後の問題だ。 常に、それをどうするか考えれば、問題の糸口は見えてくる。 問題は、不幸な親を抱え苦しんでいる。 苦しいのだから、少しでも安らぎと苦痛を取り除いてやり、人間の生きる支えとしたい。 人間は生きている。
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概要 人間の邪も、今宵が限りである。 人魚がでた。 海に希望と、人間と切なさと、人間の人間による政治は尽きたのだ。 人間は、大人にならなければならない。 成人し、大人になり、人間と大人と、人魚と妖怪を区別し、人間の政治から人魚を切り放す。 人魚すら住めない海に希望と勇気と、そして妖怪を疑った。 しかし、心がある。 気持ちもある。 気分も控えている。 海へ落とすとするなら心からだ。 心から海へ落とし、人間である。 気持ちから海へ落とし、人間である。 気分から海へ落とし、人間である。 それまでは砂辺で寝そべっていろ。 人魚が出るかも知れない。 波辺にジャプンと白波を立てる。 人間は夕陽になり、赤く真紅に染まった。 赤く染まった太陽から陽射しが眩しい。 赤々と切なく、燃える夕陽に希望を感じた。
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鬼譚草紙夢枕獏・文+天野喜孝・絵 朝日新聞社2001年刊(初版) |
主人公は万代太郎、四十五歳。 北陸のとある下町商店街に、万代理髪店というちっぽけな床屋を構えている。 『下町の床屋に明日はあるのか〜』という難題を抱えながら、日々慎ましく生きている。 通りを隔てた向かい側には、長嶺信夫が理髪店を構えている。 いわゆる商売敵であり、商売仲間でもある。 万代理髪店には宮浦浩太という若い店員が働いている。 理髪の腕は確かなのに、ロックミュージックに熱を上げている。 もっと理髪に専念してほしいと期待する万代には、そのことが気に入らない。 そんな宮浦が、あるとき万代を『ミュージックコンサート』に招いた。 けれども出向いた先は、一癖も二癖もある若い連中が集う過激なパンクロックのライブだった。 …… |
河清真実氏による第8作・短編集。 「別の境地」、「拒絶の微笑」、「実直」、「責任の遂行」、「帰還への企て」、「引起される心情」、「金の蟠り」、「親子」の8点。
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世の中には、色々な本が出ているが、これといって目新しい本が見付からない。 それは自分に不足した何かだが、結局は、本はめぐり逢いだ。 そこで思い付いたのが、自分とは何かを知ることによって手段を得ようとした。 しかし、それは自分にとっての未熟だ。 そこで考えたのが、人間性をテーマとした内容である。 人間の発見は驚くほど進んでいる。 昨日の夢が跡形もなく、今日を現実と受け入れる為だ。 人間はより多く学んで、暮らしを豊かにした。 人間の存在は白日夢のように襲った。 起きて現実の夢の中だ。 このような社会である。 自分の可能性を高めるのも魂胆だ。 その灯りに巧妙をもたらすものは自分しかいない。 自分の可能性は存在を大きくする。 それが強いて言えば、未来である。 より多く学び、存在感を身に着けるのも務めだ。 定めの意図は、より多くの読者の期待に答えるべきだが、果たして可能性の扉は開くのか。 呪文は唱えてあるので、自分の可能性と比較すると面白い。 可能性は未来だ。 人間は過去から現実だ。 感動の呪文を唱えてみよう。 読者へのアピールは、これくらいにして、内容は短編である。 学びやから人間が伺われる。 感動を伝えるのに、 本は良い手段だと思う。
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『アメリカの管理者』の時代から数年を経ている。 山本が出張で訪れるアメリカ東海岸の会社も、引き受けるプロジェクトの変遷と共に移り変わっている。 1990年代、アメリカ・ハイテク会社と日本の専門商社間の、日本向け商品化の共同作業の過程で展開する人間関係の機微を描いた作品である。 読みながら、ニューヨーク観光、ボストン観光のオーソドックスを楽しむことができる。
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結婚は何処にもない。 人間にあるのは愚問だけだ。 具体的に人間は数をいう。 数値で人間を誤魔化し、人間の役目とする。 しかし、それも反目でしか有り得ず、人間にある一種の差別である。 人間のそしりだ。 つまり、人間の味噌糟は治らず、人間の愚問に期待を馳せた。 政治に期待を馳せたのだ。 もはや、人間の色気など魂胆だ。 失恋など生易しいものではない。
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河清真実氏による第七作。 心に変化を来たしてから3ヶ月、退職の目的に向かって突っ走りながらも、黒岩は、常に、何故自分が現職をやめたい気持ちを生じてしまったのか、その理由を追究し続けていた。 ことある毎に、様々な理由が黒沢の意識の中を去来した。 いずれもそれらしき理由に感じられた。 しかし、最後に黒岩の意識を固定させたのは、一年前に現れ、黒岩と一時交差し、黒岩より一歩先に去っていった磯崎美絵子の存在であった。
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古代インド北部の小国カピラに皇太子として生まれたシッダールタ。 美しい妻子と宮殿に暮らし、富と 名声と権力を目の前にして、なぜ彼は出家したのか〜熱帯の森林にひとり住し、修行を続けること 六年。 ナーランジャナー川のほとり、菩提樹の下で瞑想に入り、ついに《この上なく完全な悟り》に到達 する。 構想から十年。 ……日本文学史上初、純文学小説「釈迦」。
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サン骸胴で若き者を長年に渡り待つ老婆がいる。 その者の名はカロン。 何故彼女は、その若き者をいつまでも待ち続けるのか〜それは、シコク界ザク罫(けい)という罪が科せられているから。 もちろん、その罪は若き者にも科せられている。 やがて、若き者の方が、シコク界ザク罫という罪を晴らす為にある行動に出た!その行動とは一体何か。 この若き者の名前はレヴナント。 レヴナントが過去に起こした出来事の罪を晴らす為に今になって行動に移すのかには秘密があった……。 その秘密の中で、レヴナントはどれだけ罪を晴らし、自分が天界から与えられた運命を見定めることが出来るのか〜そして最後にレヴナントが悟った運命の意味とはいかなるものだったのか〜 |
小説「アメリカの会社」の続編である。 1984年の時代を背景にした、アメリカ・ハイテク会社をめぐる色とりどりな人間の姿が生き生きと甦ってくる。
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この小説は二人の若い女性の友情と、夢を通じての成長の物語であると同時に、日本社会の根底にある独特の「枠組み」を示唆する試みである。 明子と小夜は、小夜の妊娠をきっかけに再会する。 小夜の妊娠の相手は、昔の明子の恋人でもあった小夜の兄、高雄であった。 自己主張のできない繊細な小夜は、入院中毎夜繰り返される一連の不思議な夢を観る。 夢の世界は異様な虫たちの棲むパラレルワールドであり、そこで出会った香港の映画俳優は小夜を中国映画の世界に誘う。
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夢、友人、思い出を始めとして、大切なものを捨ててしまった小林一樹は、毎日を淡々と送っていた。 希望もなければ、絶望もない。 それが彼の考えであった。 ところが、ある携帯電話の着信をきっかけに過去を振り返ることになる。
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怪談部屋山田風太郎著 出版芸術社1995年刊(初版) |
昭和33年に、初めて盲学校にブラスバンドができた、NHKラジオで全国放送の、あの感動シーンが蘇る。
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このような面白い本は、自分で書いてみないと分からない。 具体的に指摘した点について、自分は果たして理解しているのか。 自分さえ知らない所で、本が一人歩きする。 自分の我が儘だったと反省しきりである。 しかし、飢えは深刻で、病は飢饉だ。 それから逃れようと必死だが、いつ、突然に病気に見舞われるか知れない。 健康な人は良いが、不健康が祟ると意味を失う。 既に、懐妊に見舞われた身である。 全治、三週間で赤子を出産した。 大した本ではないが、それが得てして詰まらなくもある。 もっと思慮を深めれば、良いものが書けたのに反省しきりだ。 読者に対して失礼だが、率直な感想だ。
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東文彦全集(全三巻)の最終巻。 同巻では、東文彦の覚書と書簡を収録した。 さらに、昭和19年に刊行された『浅間東文彦遺稿集』から、文彦の恩師である室生犀星の追悼文、また父東季彦の短歌の師である佐々木信綱と、その高弟印東昌綱の追悼歌を収録した。 今まで文彦に関しては詳細がわからなかったのだが、本巻の刊行により、葬儀の様子や文彦をめぐる人間関係の一端がわかるようになった。 また、一般の方々には入手困難であった資料を収録することができた。 これを契機として、より多くの方々が文彦を知ることを願う。
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第二次世界大戦中、わずか十七歳で結婚した主人公・華枝の苦難の半生を綴った物語。
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真夜中の匂い山田太一著 大和書房 1984年刊(初版) |
この作品は、人間に於ける権利である。 人間が知るべき義務である。 また、人間の行為一般を視野に入れた野望である。 人間からは責務として、幸せにならなければいけない。 不幸の体現ではないからだ。 人間として生きる道しるべを与えたに他ならない。 世間は事情が多く、忘れがちだが、しかし、実情は人間にある。 人間の暦とは、日よりに他ならないが、しかし、ここで、この作品の意図は敢えて言わない。 人間の伝承によるものだからである。 宝と思う人もいれば、そうは思えない人もいる。 それで良いのである。 手にとって触れただけで伝承は果たせたのだ。 人間とは何か。 この命題も、いつか人が口伝するものだ。
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河清真実氏による第五作・短編集。 昭和30年代の小学校を背景に、おとなしく口数の少ない少年の淡い恋を描いた「涙乾いて行く」。 クリスチャンで進歩的な考えをもつ美佐子に翻弄されながらも理解しようと努める青年を描いた「神を求む」。 東京に住む妹に車を貸したことから、思いがけず新たな人生を歩むこととなる青年を描いた「ドライブ」。 恋を退け、また恋に悩む女性を描いた「求愛を退けて」。
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