習い事や家族旅行は贅沢子どもたちから何が奪われているのかこの社会で連鎖する「もうひとつの貧困」の実態とは日本初の全国調査が明かす「体験ゼロ」の衝撃本書のおもな内容低所得家庭の子どもの約3人に1人が「体験ゼロ」小4までは「学習」より「体験」体験は贅沢品か必需品か「サッカーがしたい」「うちは無理だよね」なぜ体験をあきらめなければいけないのか人気の水泳と音楽で生じる格差近所のお祭りにすら格差がある障害児や外国ルーツを持つ家庭が直面する壁子どもは親の苦しみを想像する体験は想像力と選択肢の幅を広げる「昨年の夏、あるシングルマザーの方から、こんなお話を聞いた。
息子が突然正座になって、泣きながら「サッカーがしたいです」と言ったんです。
それは、まだ小学生の一人息子が、幼いなりに自分の家庭の状況を理解し、ようやく口にできた願いだった。
たった一人で悩んだ磨A正座をして、涙を流しながら。
私が本書で考えたい「体験格差」というテーマが、この場面に凝縮しているように思える。
(中略)私たちが暮らす日本社会には、様々なスポーツや文化的な活動、休日の